名前 | 和名:菫鸚哥(すみれいんこ) 英名:Dusky parrot 学名:Pionus fuscus |
分類 | オウム目オウム科アケボノインコ属 |
原産地 | 南アメリカ |
分布 | ベネズエラ、ブラジル、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ、コロンビア |
サイズ | 25~28cm、200~230g |
羽色 | 雌雄で違いはない 全体的に暗い色で、体の大部分が濃い灰褐色 |
食性 | 植物食性、種子、果実、葉 |
寿命 | 25~40年 |
価格 | 150,000円~400,000円 |
目が大きくて可愛らしい スミレインコ【Pionus】
スミレインコの生態・分布
スミレインコは、南アメリカ北部で、ギアナ諸国、ギアナ楯状地、アマゾン盆地北東部などに広く分布するオウムです。
生息地は、湿った低地の森林で、群れは最大でも50羽ほどで、小さなグループやペアのみで行動するケースが多いようです。
渡り鳥ではありませんが、乾季と雨季で内陸側と沿岸側を移動します。
一見鮮やかな色の鳥ではありませんが、その灰色がかった色調は、よく観察すると青、紫、ピンクの微妙に美しい色合いと、尾の下は明るい赤が強調されています。
照明の下では、羽毛の真の美しさが明らかになります。
羽の内側は大変綺麗なスミレ色で名前の由来にもなっています。
色変わりの品種は現在のところ確認されていませんが、突然変異としてのルチノーは存在します。
また、スミレインコとメキシコシロガシラの交配によるハイブリッドが存在しています。
スミレインコの雌雄の判断
外見は雌雄ほぼ同じで、オスとメスを区別する明確な方法はありません。
性別を確定したい場合は、外科的な性別判定かDNA検査を受けるしかありません。
スミレインコの性格・形体
穏やかな気質を持つことで知られる中型のオウムで、初めてオウムを飼う人にも最適な鳥さんです。
他のオウムのようにペラペラと話すことはありませんが、元来賢いので10~20単語は覚え、話すことができます。
好奇心が強く、アクティブな面はありますが、ロリキートのように跳ねたり転げ回ったりすることはありません。
どちらかというと静かでのんびりとしたタイプで、内気で無愛想なところもあります。
人間の家族に対しては、とても愛情深く接してきます。
家族と過ごす時間が大好きな鳥さんなので、スミレインコを飼うことを検討しているなら、毎日かなりの時間を一緒に過ごしてあげられる方が向いています。
スミレインコの鳴き声
他のオウムに比べると静かな鳥なので、集合住宅や住宅密集地に住んでいる方にも飼いやすいでしょう。
鳴き声は、中型のオウムらしい声量を出せますが、普段は小さく可愛らしい声で鳴きます。
スミレインコは白色オウムたちのような無限鳴きはありませんが、絶叫されるとかなり大きく響く鳴き声で相当やかましいです。
スミレインコの寿命
スミレインコの寿命は、野生では約25年と言われていますが、飼育下では40年生きる個体も珍しくありません。
スミレインコのケージ・適温
スミレインコには、できれば十分なスペースを用意してあげたいです。
大型オウムのケージまたは鳥小屋が最適な環境でスペースが広ければ広いほど良いでしょう。
放鳥して十分な運動時間を与えてあげられるのであれば、中型オウム用といわれれるケージでも大丈夫です。
人が快適に過ごせる温度であれば問題ありませんが、幼鳥や老鳥、病気の時などは十分に注意してあげましょう。
比較的健康な種ですが、他の種に比べてアスペルギルス症に感染しやすいことが知られています。
小さなケージに閉じ込められている場合、またはケージの外で十分な運動時間が得られない場合は肥満になりやすい可能性があります。
まとめ
穏やかでおとなしく、人にもよく馴れるので、飼いやすいと言えるでしょう。
地味に見えますが、よく見ると羽色は美しいですし、目が大きくてとても可愛らしいお顔です。
日本ではあまり見かけることも少ないですが、アメリカなどの海外では人気があるそうです。