名前 | 和名:乙女鸚哥(おとめいんこ) 英名:Swift parrot 学名:Lathamus discolor |
分類 | オウム目インコ科ラサムス属 |
原産地 | オーストラリア |
分布 | タスマニア島、ファーノー諸島、オーストラリア南東部 |
サイズ | 23~28cm、50~75g |
羽色 | 雌雄で違う 主に緑色、カラフルな顔 |
食性 | 植物食性、花の蜜、花粉、果実、昆虫 |
寿命 | 8~13年 |
価格 | ****** |
フルートのような声で鳴く オトメインコ【Lathamus】※絶滅危惧種
オトメインコの生態・分布
オトメインコは、乾燥した地域の森や森林、郊外の公園や庭園、花の咲く果樹などで見られます。
オーストラリア南東部のみに生息する固有種で、タスマニアでのみ繁殖し、つがいは毎年同じ営巣地に戻ることもあります。
冬には主にビクトリア州の南部と中央部で見られ、ニューサウスウェールズ州東部でも見られます。
渡り鳥で、毎年9月から3月まで繁殖のためにタスマニアに留まり、4月から冬の間は、本土のビクトリア州やニューサウスウェールズ州に移動します。
共同でねぐらを作り、毎晩同じ木に戻ることもよくあります。
ほとんど常に木の上にいて、地上に降りてくるのは水を飲むときだけです。
冬には花の咲く木を探して遊牧し、花の咲くユーカリの外の樹冠で餌を食べ、主に花の蜜のほか、昆虫や、種子や花びらも食べます。
餌を食べるときは活発で機敏で、逆さまにぶら下がっていることもよくあります。
開発による生息地の破壊、狩猟、果樹園の作物を食害する害鳥としての駆除などにより、生息数は減少しています。
また、タスマニアで大量に繁殖したフクロモモンガもオトメインコの脅威となっています。
小さなフクロモモンガはリスに似て可愛らしいですが、19世紀半ばにオーストラリア本島からペットとしてタスマニア島へ持ち込まれ、後に野外へ放されて外来種として定着しました。
オーストラリアでは法的に保護の対象とされていますが、密猟が行われたりタスマニア島では害鳥としての駆除が行われていたり、本土の在来森林植生の継続的な伐採によりその数が減少し、この種の存在が脅かされているため、絶滅危惧種に指定されています。
オトメインコの雌雄の判断
外見から雌雄を判断できる鳥です。
性別は、尾の下の羽の色で見分けることができます。
オスは赤、メスはサーモン色です。
オトメインコの性格・知能
教えることによって人語やその他の音声をまねておしゃべりするようになります。
記録では、100語以上発話できた個体もいるそうなので、知能は相当高そうです。
おっとりとした動きで成鳥でも大切に飼育していれば手乗りの様に慣れてくるインコです。
オトメインコの鳴き声
フルートのような鳴き声や「キッキッキッ」という金属的な鳴き声は行動パターンに応じて変化するといわれています。
オトメインコの寿命
飼育下で10年以上と言われていますが、野生での寿命は確認されていません。
まとめ
大人しく賢いオトメインコは、コンパニオンバードとして優れたものを持っていると思いますが、数々の困難に遭いその数は激減、現在は野生でわずか2000羽しか残っていないと言われています。
最近の日本では見かけることもなく、入手は困難かと思われます。
飼育下で繁殖させ絶滅を免れることはできるかもしれません。
しかし、野生の群れは飼育しているインコとはまた違う種であるかのような側面をもっています。
絶滅の危機にさらされる多くのインコたちがまた繁栄してくれることを願っています。