名前 | 和名:赤尾黒鸚鵡(あかおくろおうむ) 英名:Red-tailed black-Cockatoo 学名:Calyptorhynchus magnificus |
分類 | オウム目オウム科クロオウム属 |
原産地 | オーストラリア |
分布 | オーストラリアの乾燥地帯 |
サイズ | 55~70cm、600~900g |
羽色 | 雌雄で違う 体は黒色、雄は尾が赤、雌は黄色い斑点 |
食性 | 植物食性、種子、木の実、果実、昆虫 |
寿命 | 40~50年 |
価格 | 2,300,000円~3,500,000円 |
笑顔のような表情が可愛い アカオクロオウム【Calyptorhynchus】
アカオクロオウムの生態・分布
アカオクロオウムは、オーストラリアが原産の黒色の大型オウムです。
オーストラリアの乾燥地帯で見られ、大陸の北半分では、広い範囲に多数生息しており、農業害鳥と考えられています。
南部では、低木林、草地、熱帯雨林まで、様々な環境で見られます。
大きくて古いユーカリの木に営巣することが多く、一部地域ではゴムの木が使われることもあるようです。
オスの成鳥は、尾に赤色の特徴的な1対の模様があり、和名及び英名の由来となっています。
主にくちばしの大きさが異なる5つの亜種が確認されています。
完全な渡り鳥ではありませんが、季節によりオーストラリア内の別の場所に移動します。
ノーザンテリトリーの北部では、夏の雨季には高湿度地帯から他へ移動し、国内の他の場所では、季節ごとの移動は、食物追うように動きます。
野生のアカオクロオウムは昼行性で、耳障りな大きな声で鳴きながら、時に他のオウムも混ざった小さな群れで頭上高いところを飛ぶのが良く見られます。
群れは最大500羽になり、北方か、食糧のある場所に集中した場合のみ大きな群れを形成します。
断続的に深く羽ばたきしながら、かなりゆっくり飛ぶ傾向があり、浅く羽ばたきする近縁のテリクロオウムとは飛び方がかなり異なります。
また、しばしばかなりの高度で飛ぶ姿が目撃されます。
通常は、ユーカリの森林か水路沿いでよく見られ、北部では、大きな群れとしてごく一般的に見られます。
アカオクロオウムは、オーストラリアの2001年野生動物保護法により保護されました。
国際的には、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)の附属書IIに掲載されており、野生の個体数に悪影響を及ぼさない場合には、捕獲された野生の個体、または飼育下で繁殖した個体の販売が許されています。
アカオクロオウムの雌雄の判断
性的二形であり、雌雄で外見が違います。
オスの羽毛は全て黒色で、前頭部から頭頂部にかけて、長い毛でできた黒いとさかを持ち、くちばしは、濃い灰色です。
尾には明るい赤色の模様を持ち、名前の由来ともなっています。
メスは尾と胸に黄色から橙色の縞模様を持ち、頬と翼に黄色から赤色の斑点があります。
くちばしは淡い色で、突起があり、下半身には、黒地に黄色の縞模様があります。
オスより、メスのほうが若干小さめです。
幼鳥は、4歳頃に思春期を迎えるまでは、メスとよく似ていますが、下半身の黄色い縞は薄いです。
成熟すると、オスの黄色い毛は、徐々に赤色の毛に代わっていき、4年程度で完全に入れ替わります。
アカオクロオウムの性格・形体
比較的人に慣れやすく、大人しく優しい子が多いです。
顔も微笑んでいるように見えてとても可愛らしいです。
アカオクロオウムはお喋りは得意ではないようです。
片足で木に留まりながら、もう1本の足でしっかりと物を掴むことができ、木の実など上手に掴んで食べます。
他のほぼ全てのオウムと同様に、ほとんどが左足が利き足です。
オーストラリア南東部の個体数は、森林破壊やその他の生息地変化により、脅かされています。
クロオウム属としては、飼育に最も適していますが、オーストラリア以外においては、クロオウムは滅多に見かけることもなく、価格もかなりお高めです。
アカオクロオウムの鳴き声
野生のアカオクロオウムは、飛行中に、甲高い金属のような声で鳴き、かなり長距離まで聞こえます。朝も、鋭い鳴き声を上げるので、防音対策をしないとご近所トラブルになるかもしれません。
アカオクロオウムの寿命
飼育下では40~50年と非常に長命で、1938年に鳥類学者のネヴィル・ウィリアム・ケイリーは、タロンガ動物園の50歳を超える個体を報告しています。
アカオクロオウムのケージ・適温
ケージは、オウムの体の大きさに合わせて選びたいので、体が大きく嘴の力も強い大型のオウムには、やはり広く頑丈なケージが必要です。
毎日放鳥して運動させる場合は、多少小さくても問題ありませんが、1日の大半をケージ内で過ごさせる場合は、大きめのケージを用意してあげましょう。
小さなカゴで窮屈な思いをさせているとストレスがたまり、病気の原因になりかねません。
多くは暖かい地域出身です。
寒さにも強いタフな子もいますが、ケージを置いている部屋が冷える場合は、保温電球やパネルヒーターなどで適温を保ってあげましょう。
天気が良い日は太陽の光を浴びさせてあげましょう。
鳥類は紫外線を浴びることでビタミンD3を生成しています。
ビタミンD3は消化管でカルシウムを吸収するのに必要です。
また、日光浴をすることで体内時計の調整やストレスの発散にもなります。
ただし、夏場など直射日光が強いときは日陰を作ってあげるなどの工夫も必要です。
まとめ
アカオクロオウムは、たいへん高価で、珍しい鳥さんです。
人懐こく賢く、感受性も豊かです。
とても長寿なので、ともに人生を生きるかけがえのないパートナーになってくれるでしょう。