ベニコンゴウインコ Green‐Winged Macaw

種類一覧
名前 和名:紅金剛鸚哥(べにこんごういんこ)
英名:Green‐Winged Macaw
学名:Ara chloropterus
分類 オウム目インコ科コンゴウインコ属
原産地 南アメリカ
分布 メキシコ、パナマ、グアテマラ、アマゾン川流域
ペルー、ボリビア、パラグアイ、コイバ島
サイズ 約100cm、1250~1700g 
羽色 雌雄で違いはない
体はほとんど赤色、翼は赤、青、緑色
食性 植物食性、果実、木の実、植物の種子、花、葉
寿命 60~80年
価格 600,000円~800,000円
※価格は変動します。表示より大幅に違うことがあります。

「アラジン」の喋る鳥“イアーゴ” ベニコンゴウインコ【Ara】

ベニコンゴウインコの生態・分布

ベニコンゴウインコは、しばしばアカコンゴウインコ(コンゴウインコ)と混同されますが、両者は別の種です。
といっても、同じコンゴウインコ属なので見た目以外はそれほど大きな違いはありません。
両者の違いは、ベニコンゴウインコの方が少し大きいことと、羽毛の色だけです。

その色の違いは、顔と翼です。
ベニコンゴウインコは、顔に赤い羽の縞模様がありますが、アカコンゴウインコには、縞模様はありません。
そして、ベニコンゴウインコの翼の色が青と緑色なのに対して、アカコンゴウインコは黄色の羽も生えています。
赤い部分も、ベニコンゴウインコよりアカコンゴウインコのほうが朱色に近いように思います。

ショップや動物園などで見かける赤いインコはほとんどがベニコンゴウインコです。
なぜなら、アカコンゴウインコは、2016年に登録され話題になったヨウム同様、ワシントン条約(CITESサイテス)の附属書Ⅰに含まれる、絶滅危惧種だからです。
そのため、ヨウムと同じように、取得や譲渡には規制がかけられるようになりました。
なお、ベニコンゴウインコも南米の開発によって、野生下の個体数は減少の一途で、サイテス附属書Ⅱに含まれています。

ベニコンゴウインコの雌雄の判断

コンゴウインコは性別は外見では判断できません。
確実に知りたい場合は、DNA鑑定が一番確かと思います。

ベニコンゴウインコの性格・形体

コンゴウインコ類は世界最大のインコで「犬のような鳥」と称されるほど、とても人懐っこく、頭の良い鳥です。
色鮮やかで美しい派手な外見で頭も良く、従順で芸もよく覚え、人の言葉を真似るのも得意です。
動物園や花鳥園のショーには必ずと言ってよいほど登場する人気者の鳥さんです。

嘴は太く大きく、硬いナッツも器用に手に持って軽々砕く強靭さです。
また、ベニコンゴウインコはコンゴウインコ及びインコ科の中で最も強力な嘴を持っています。
羽毛のない顔は白く、興奮するとお顔はピンク色に染まります。

性格はとても温和で好奇心旺盛、人懐っこい鳥さんです。
中でもベニコンゴウインコは、飼育者や専門家が「優しい巨人」と呼ぶほど大人しい性格をしているといわれています。
甘えん坊で寂しがり屋さんなので、大きな体で擦り寄って甘えてくる姿はとても愛らしいです。

「犬のような鳥」と言われるように、飼い主との関係は密接で忠誠心もとても強いです。
飼い主以外であっても、人や他の動物などにフレンドリーに接してはくれますが、やはり飼い主との絆は別格です。

ディズニーの名作アニメ「アラジン」に出てくる悪い大臣ジャファーの肩に乗っている喋る鳥“イアーゴ”は、赤い体で翼と尻尾が青色です。
この色合いであのサイズの喋る鳥はベニコンゴウインコだけです。


確かにイアーゴも主人に忠実な賢い鳥ですね!
(余談ですが実写映画のイアーゴはCGだそうです)

ベニコンゴウインコの鳴き声

鳴き声は、その体に比例してとても大きく、羽を広げてギャーギャーと大声で鳴きます。
鳴く理由は様々なので、理由を突き止めてあげれば、賢いので静かにさせることは可能です。
しかし、集合住宅や住宅密集地では防音対策など行ったほうがよいでしょう。

モノマネも得意で、声以外の色々な音も上手に真似ますし、人の言葉は声色や声量まで真似るほど上手です。
あまりに上手に真似るので、一緒に暮らしていると騙されます。

ベニコンゴウインコの寿命

寿命はとても長く60年は普通です。
80年以上生きた個体も確認されており、100年以上生きると主張する人もいます。

ベニコンゴウインコのケージ・適温

ケージは、とにかく頑丈で大きい物を選んであげましょう。
コンゴウインコの嘴の力は非常に強く、頑丈なケージでないとすぐに破壊されてしまいます。
また、狭いとストレスがたまるため、羽を広げられるくらい十分な大きさのものを選んでください。

健康な成鳥であれば、ある程度の気温の変化には対応できますが、元は熱帯雨林に生息する鳥です。
日本の冬は寒いのでコンゴウインコにとって過ごしやすい地域ではありません。
気温が下がってきたら、暖房器具を使い、体調を崩さないように部屋の温度を管理してあげてください。
極端に温める必要はありません。人が過ごせる気温なら大丈夫です。

賢いがゆえに、退屈するとストレスに感じる傾向があります。
暇な時間が長いと、最悪「毛引き」 や 「自咬症」 という行動を起こして自分の体を傷つけてしまうこともあります。
なるべく放鳥を行ってコミュニケーションを取るようにしてください。
また退屈な時間を減らせるように、ケージにはいろいろおもちゃを設置してあげましょう。
おもちゃはあっという間に壊されてしまいますので、たくさん用意しておいてあげたいです。

まとめ

コンパニオンアニマルとしての素質は十分すぎるほどあるコンゴウインコですが、初心者向けの鳥さんではありません。
体の大きさはともかく、ものすごい声量での呼び鳴きや警戒鳴き、強靭な嘴での家や家具の破壊、非常に記憶力も良く一度嫌なことをされるとずっと覚えているなど、初心者には難しい鳥でもあります。
そして何より、その長い寿命は犬猫の比ではありません。

ベニコンゴウインコは入手困難な種ではありませんが、安易に迎えられる生き物ではありません。
お迎えには相当の覚悟と、家族の協力が必要でしょう。

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