名前 | 和名:照黒鸚鵡(てりくろおうむ) 英名:Glossy black-cockatoo 学名:Calyptorhynchus lathami |
分類 | オウム目インコ科 |
原産地 | オーストラリア |
分布 | オーストラリア東部全域、南オーストラリア州カンガルー島 |
サイズ | 45~50cm、400~450g |
羽色 | 雌雄で違う 焦茶色の頭、赤または黄色の尾羽 |
食性 | 植物食性、種子、果実、昆虫 |
寿命 | 約30年 |
価格 | 10,000ドル~20,000ドル |
豪州の動物園でも見ることが難しい テリクロオウム【クロオウム】
テリクロオウムの生態・分布
テリクロオウムは、水辺のアロカズアリナ属からなる針葉樹林や灌木林に生息しています。
ペアと子供の家族で生活しており、家族群が集合し20羽以下の群れを形成することもあります。
渡りは行わないが、食物を求めて一定地域内を移動して暮らします。
オーストラリアに生息する 5種のクロオウムの中で最も小さいです。
オーストラリアの固有種ですが、オーストラリアの動物園でも見ることが難しい種類です。
輸出が国の保護政策で禁止されているため日本でみかけることはありません。
オーストラリアで最も絶滅の危機に瀕しているオウムの一種であり、QLD 州と NSW 州の法律の下では絶滅危惧種としてリストされています。
繁殖は 2 年ごとで、産卵数が1~2個と少なく、巣立ちまで最長 90 日、その後少なくとも12か月間は親に依存します。
この長い繁殖期間も野生・ブリード共に数が少ない要因でもあるようです。
ヨーロッパの植民地化以来、森林地帯のモクマオウの木や巣穴となる成熟したユーカリが伐採されるなど生息地の喪失も要因のひとつです。
テリクロオウムはアカオクロオウム と混同されることがありますが、頭、首、下半身に茶色がかった黒色の羽毛が多く、鈍い黒色の体羽があることで区別できます。
成鳥の雌は頭が黄色くなっていますが、アカオクロオウムの特徴である全身の黄色の斑点がありません。テリクロオウムは雌雄とも頭頂部があまり目立たず、くちばしが短く、幅が広く、球根状になっています。
体が小さいこと、接触時の鳴き声がそれほどうるさくないことからも、テリクロオウムとアカオクロオウムはさらに区別されます。
テリクロオウムの成鳥の価格は海外で10,000ドルから20,000ドルを超えることもあるそうです。
なお、現在の日本では見かけることもなく、流通していません。
テリクロオウムの雌雄の判断
成鳥は雌雄で外見の大きさや色が違います。
メスよりオスの方が大きくなります。
オスの色は頭部が褐色を帯びた黒色、中尾羽は赤色で、メスの色は頭や頸部に黄色い斑があり、尾羽の裏側に赤と黒の縞模様があります。
テリクロオウムの性格・形体
人には慣れやすいそうですが、飼育例は多くありません。
その理由としては、特定の種子を好むので餌付きにくいことが理由とされています。
テリクロオウムの鳴き声
鳴き声は白色オウムの朝夕の雄叫びほどではないものの、耳をつんざくような鳴き声を発します。
柔らかい鳴き声や喘鳴音を鳴らすこともあり、メスがオスに餌をせがむときも鳴き声を発します。
テリクロオウムの寿命
寿命は約30年ですが、超えることがあることも知られています。
まとめ
ほとんどのオウム種と同様に、テリクロオウムは、絶滅の危機に瀕している野生動植物の種の国際取引に関する条約 (CITES) によって保護されており、附属書 II の絶滅危惧種リストに含まれており、輸出入が禁止されています。
現在、日本でテリクロオウムを鑑賞できるところは確認できませんでした。